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飛鳥IIIとは|34年ぶりの新造船を、実写とデータで紹介

はるか

飛鳥IIIは、郵船クルーズが運航する日本船籍の客船です。2025年7月20日に就航しました。初代「飛鳥」(1991年)以来、約34年ぶりの新造船で、母港は横浜。いまは飛鳥IIとの2隻体制で運航されています。

この記事では、公式の発表と報道をもとに、飛鳥IIIの基本データ、客室、船内の様子を整理しました。同じ飛鳥クルーズの飛鳥IIとどこが違うのかも、最後に表でまとめています。

飛鳥IIIの外観
高松港に停泊する飛鳥III Photo: Spaceaero2, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

基本データ

運航会社郵船クルーズ株式会社
総トン数52,265総トン(日本船籍で最大)
全長 / 全幅230m / 29.8m
最高速力20ノット
乗客定員740名
乗組員約470名
客室数381室(全室バルコニー付き)
船籍 / 母港日本 / 横浜港
就航2025年7月20日(命名式は7月11日)
建造ドイツ・マイヤー・ベルフト造船所

※ユニバーサル仕様の客室4室を含めて「385室・乗客定員744名」と紹介している資料もあります。ここでは、命名式での発表の数字を使っています。

特徴のひとつが燃料です。飛鳥IIIは、日本のクルーズ船として初めて、LNG(液化天然ガス)に対応したエンジンと、港で電気を受け取る陸上電力の設備を採用しました。環境への負担を減らす狙いで、船籍港の横浜市が進めるカーボンニュートラルの取り組みとも重なります。

客室のタイプ

客室は、すべてバルコニー付きです。広さと部屋数は次のとおりです。

ロイヤルペントハウス114.8㎡ ・ 2室
グランドペントハウス93.0㎡ ・ 4室
キャプテンズスイート87.1㎡ ・ 4室
パノラマスイート67.3㎡ ・ 8室
アスカスイート48.5㎡ ・ 6室(ほかにユニバーサル仕様2室)
ミッドシップスイート44.3㎡ ・ 52室(ほかにユニバーサル仕様2室)
ジュニアスイート33.0㎡ ・ 8室
アスカバルコニー22.0㎡ ・ 271室
ソロバルコニー19.4㎡ ・ 26室(おひとりさま向け)

いちばん数が多いのは、22㎡のアスカバルコニーで、271室あります。ソロバルコニーは、飛鳥クルーズで初めて用意された、ひとり旅向けの客室です。料金はクルーズの日程や時期によって大きく変わるため、ここには載せていません。申し込む前に、郵船クルーズの公式サイトや旅行会社で最新の代金を確認してください。

船内の様子

飛鳥IIIのアスカプラザ
船内のアスカプラザ Photo: Ka23 13, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons

船の中心にあるのが「アスカプラザ」で、5〜7デッキを貫く3層の吹き抜けになっています。

飛鳥IIIのフォーシーズンズダイニングルーム
フォーシーズンズダイニングルーム Photo: Ka23 13, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons

食事の場所は6つあります。朝・昼・夕に使うメインの「フォーシーズン・ダイニングルーム」のほか、ビュッフェの「エムスガーデン」、フランス料理の「ノブレス」、イタリア料理の「アルマーレ」、割烹の「海彦」、グリル料理の「パペンブルグ」です。毎日の食事を、気分に合わせて選べます。

飛鳥IIIのEMSガーデン
EMSガーデン Photo: Ka23 13, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons

11デッキには、吹き抜けのプール「アルバトロスプール」と、船首側の展望の良い「ビスタラウンジ」があります。12デッキの船首には、展望大浴場「グランドスパ」があり、露天風呂とサウナを備えています。24時間使えるフィットネスセンターや、ヨガのレッスンもあり、体を整えながら過ごせます。

船内には、書家、漆芸家、画家などの作品が飾られていて、「動く洋上の美術館」を目指した船でもあります。

飛鳥IIとの違い

同じ飛鳥クルーズでも、2隻の性格は少し違います。郵船クルーズは、飛鳥IIを「提案型」、飛鳥IIIを「選択型」のクルーズと説明しています。

飛鳥II飛鳥III
就航2006年2025年
総トン数50,444総トン52,265総トン
乗客定員872名740名
客室数436室381室
客室全室海側全室バルコニー付き
クルーズの考え方提案型選択型

飛鳥IIは、船内での過ごし方を積極的に案内してくれる船です。一方の飛鳥IIIは、好みに合わせて食事や過ごし方を選びやすいように作られた船、という違いがあります。定員も、飛鳥IIIのほうが少なめです。

数字で見る飛鳥III

乗客定員を乗組員の数で割ってみると、飛鳥IIIは乗客約1.6名に対して乗組員1名、飛鳥IIは約1.8名に対して1名になります(定員740名・乗組員約470名、定員872名・乗組員約490名から計算)。どちらも手厚い体制ですが、飛鳥IIIのほうがわずかに乗組員の比率が高い計算です。

総トン数を乗客定員で割った「1人あたりの船の大きさ」でも、飛鳥IIIは約71総トン、飛鳥IIは約58総トンと、飛鳥IIIのほうがゆとりのある数字になります。船体は大きくなり、定員は少なくなっているので、混み合いにくい設計だと数字からは読み取れます。ただし、実際の混雑具合は日程や乗船する人数によって変わるので、あくまで目安です。

こんな人に向いている

全室バルコニーの客室で、自分のペースで過ごしたい人。食事の場所をその日の気分で選びたい人。ひとり旅で、ソロ向けの客室を探している人。日本語のサービスで安心して乗れる、新しい船を選びたい人に向いています。2026年は、横浜・神戸・名古屋・博多などから出るクルーズが予定されています。

写真クレジット

・飛鳥III 高松港にて: Spaceaero2, CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

・アスカプラザ / フォーシーズン・ダイニングルーム / エムスガーデン: Ka23 13, CC BY 4.0(Wikimedia Commons)

船舶データ・客室の出典:郵船クルーズ発表資料(2025年7月)、日本郵船 命名式の発表、トラベル Watch(2025年2月・7月)、Traicy(2025年7月)。2026年11月確認。最新の内容は公式サイトでご確認ください。